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◎補酵素 酵素がはたらくのに必要な補助因子という低分子の物質があります。 酵素の中には、タンパク質のみではたらけるものと、この補酵素との結合が必要なものとがあります。 補助因子は補酵素、補欠分子団、金属イオンに大分されます。 補欠分子団や金属イオンは酵素と強く結合しますが、補酵素の結合は弱く、透析によって分離できます。 必要な補酵素を持たない状態の酵素をアポ酵素。補酵素と結合した状態の酵素をホロ酵素といいます。 ガッツリPoint!
<透析> ※水 セロハン
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◎競争的阻害 酵素の活性部位に、基質と立体構造がよく似た物質が阻害剤となって結合し、 基質との結合が阻害されることを競争(的)阻害といいます。 競争的阻害として有名なコハク酸脱水素酵素について見ていきましょう。 通常、コハク酸脱水素酵素は、コハク酸と結合し水素を外します。 しかし、コハク酸と立体構造のよく似たマロン酸はコハク酸脱水素酵素に結合することができ、 このマロン酸が結合してしまうとコハク酸はコハク酸脱水素酵素に結合できなくなります。 つまり、コハク酸の結合が阻害されます。 ガッツリPoint!
◎フィードバック ・酵素の中には、基質が結合する場所とは別に、物質が結合することで活性部位の立体構造に変化が起こる結合部位をもったものがあります。 ・このような酵素をアロステリック酵素といい、 アロステリック酵素に結合することで変化を与える物質を効果物質、 この物質が結合する部分をアロステリック部位といいます。 (アロステリック部位) (効果物質) 一連の酵素反応により生成された物質が、その酵素反応系の最初、または途中の酵素に結合することにより、 酵素反応を促進・抑制し調節することをフィードバックといいます。 フィードバックを簡単な図に表すと下のようになります。
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