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・必要なエネルギーを得るために、生体内の酸化還元反応によってATP生成を行うことを呼吸といいます。 ・特に酸素を用いる呼吸を好気呼吸と言います。 ・好気呼吸は解糖系、クエン酸回路、 電子伝達系の3つの過程を有します。 ・各過程の反応には脱水素酵素(デヒドロゲナーゼ)や 脱炭素酵素(デカルボキシラーゼ)などの各種酵素がはたらきます。 ◎解糖系 解糖系は細胞質基質で進みます。 1分子のグルコースから2分子のピルビン酸が生成されます。 反応過程で脱水素酵素のはたらきにより 4[H] が切り離され、 補酵素NAD(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)に結合し、電子伝達系に運ばれます。 また、2ATPが分解され、4ATPが合成されるため、差し引き2ATPが生成されます。 ◎クエン酸回路 クエン酸回路はミトコンドリアのマトリックスで進みます。 解糖系で生成されたピルビン酸はミトコンドリアに取り込まれ、 脱水素酵素や脱炭素酵素のはたらきで 20[H] と6分子の二酸化炭素まで完全に分解されます。 生成された [H] はNADとFADに受け取られ、電子伝達系に運ばれます。 ◎電子伝達系 電子伝達系はミトコンドリアのクリステで進みます。 解糖系とクエン酸回路で生成され補酵素によって運ばれた 24[H] が水素イオンと電子に分かれます。 電子はFeを持つシトクロムCに伝達され、最終的に酸素分子に渡されます。 水素イオンは電子を受け取った酸素と結合し、水になります。 また、電子が次々と伝達される過程でエネルギーが放出され、そのエネルギーを利用して水素イオンが内膜と外膜の間の膜間腔に取り込まれます。 水素イオンが膜間腔に取り込まれると、細胞内との水素イオンの濃度差が生じます。 ATP合成酵素が濃度勾配を利用し、ATPにエネルギーを貯蔵します。 ガッツリPoint!@
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