きぃくんの 高校生物学講座
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 [ 窒素同化 ]

 生体を構成する物質のうち、タンパク質など窒素を含むものを有機窒素化合物という。 この有機窒素化合物は、もともと大気中に存在した窒素を取り込んでつくられる。

◎窒素固定

 窒素をアンモニウムイオンに変えるはたらきを窒素固定というが、 植物のほとんどは大気中の窒素を直接取り込むことはできない。 しかし、窒素固定細菌ラン藻類は窒素固定を行っている。

 窒素固定を行う窒素固定細菌のなかまは主に
  ・好気性のアゾトバクター
  ・嫌気性のクロストリジウム
  ・マメ科植物と共生する根粒菌  があげられる。

 ガッツリPoint!
 根粒菌は、マメ科植物の根粒内で窒素固定を行う。 マメ科植物は根粒菌のつくったアンモニウムイオンを利用でき、 根粒菌はマメ科植物から炭水化物を受け取る。 両者は相利共生の関係にあり、マメ科植物はこれにより吸収できる窒素の少ない環境でも生きていける。


◎窒素同化

 動物の死骸などは土中で細菌などにアンモニア化されアンモニウムイオンに分解される。 アンモニウムイオンは亜硝酸菌により亜硝酸イオンに、 その後硝酸菌により硝酸イオンへと硝化作用を受け、植物に吸収される。
窒素固定土中

 根から吸収された硝酸イオンは硝酸還元アンモニウムイオンへと変化し、 トランスアミラーゼのはたらきを受け有機酸と結合してアミノ酸になる。 このアミノ酸がさまざまに結合して生体を構成する物質となる。

窒素固定体内
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