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◎受動輸送と能動輸送 図のように、物質を透過しない仕切りのある容器の片側に物質が入ってるとき、 その仕切りを取り除くと、物質は全体に拡散します。 同じように、物質を透過する膜で仕切ると、物質は全体の濃度が均一になるように拡散します。 生物の生体膜にはタンパク質でできた物質のの輸送通路があります。 イオンは特にイオンチャネルという通路を通ります。 生体膜でも、内外で物質の濃度勾配が生じており、このような通路を通って常に濃度の濃い方から薄い方へイオンが移動します。 このような濃度勾配に従った物質の移動を受動輸送といいます。 一方、エネルギーを使いながら生体膜の内外の濃度勾配に逆らって、 濃度の低い方から高い方へ物質を移動させることを能動輸送といいます。 このとき、エネルギーはATPから得られます。 ◎興奮の伝導 刺激による興奮は膜の内外の電位変化によって伝えられます。 電位変化は細胞膜にあるナトリウムイオンチャネル、カリウムイオンチャネル、ナトリウムポンプによって調節されます。 「制止時」 制止時はナトリウムポンプのはたらきにより、細胞膜の外側にナトリウムイオンが、 内側にカリウムイオンが多くなっています。 また、カリウムイオンチャネルから細胞外にカリウムイオンが流出し、 相対的に外側が正、内側が負になります。 ガッツリPoint!
「興奮時」 刺激が加わると、興奮したところのナトリウムイオンチャネルが開き、ナトリウムイオンの流入が始まります。 ナトリウムイオンの流入によるわずかな電位変化により、周りのナトリウムイオンチャネルが次々と開き、さらにナトリウムイオンが流入します。 ナトリウムイオンの流入量がカリウムイオンの流出量を上回ると、相対的に外側が負、内側が正になります。 「回復」 電位変化のすぐ後にナトリウムイオンチャネルは閉じ、ナトリウムイオンの流入が止まります。 その後、ナトリウムイオンの流入量の分のカリウムイオンが流出し、制止電位に戻ります。 |